NUTUBEヘッドホンアンプ II

   一号機は既に伝説的な音に進化したが電池切れの時のノイズが心臓に悪いので二号機を構想する。

 

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Nutube 使用イコライザー (6)

    NUTUBEイコライザーの絶妙な音楽描写力はクラシックでは無敵と云えるがビートルズも素晴らしい。

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  二枚追加で購入した。

 

    ヘッドホンアンプの方も何とかならないかとやって見たところ後段アンプのゲインを10倍にするといい感じになった。

 

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  NUTUBEに低いレベルの信号を入れるようにすると良い。

 

 

 

 

映画 ひまわり (1970)

  ヨーロッパの闇と毒が適度に滲み出て来る大人の物語である。モテたけど結婚せずに33歳まできたアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)はナポリの女ジョバンナ(ソフィア・ローレン)と関係を結ぶが兵役を12日間逃れるため彼女と結婚する。発狂したふりをして妻を襲ったアントニオは精神病院に入れられるが詐病がばれてロシア戦線に征く事になる。案の定近代兵器を装備したソ連軍の猛攻の前に部隊は敗走し雪原を行くアントニオはとうとう力尽きて雪の上に倒れてしまう。

  やがて終戦となり復員を待つ新妻のジョバンナと姑の元にとうとうアントニオは現れず消息不明となる。当時の状況を知る関係者はアントニオは死んだと思っている。だがどこかでアントニオは生きていると信じるジョバンナは行動を起こす。この時のジョバンナの表情は獲物を狙っている鷹の様である。さてソ連に入国したジョバンナはイタリア人戦没者の墓地を訪れ農家の人にアントニオの写真を見せて回る。これがビンゴでボロ屋に住む若夫婦の夫がアントニオだと言う。ジョバンナは家を訪れ妻のマーシャ(リュドミラ・サベーリエワ)に事情を聴き工場から帰ってくるアントニオを駅で待つ。だがアントニオを見たジョバンナは泣きながら汽車に飛び乗りナポリに帰って行った。

  ジョバンナを見てからというものアントニオは憂いに沈んだ様子で妻が心配する。アントニオは一時帰国を当局に申し出るが飛行機の予約が先までいっぱいでキャンセル待ちとなる。時は過ぎジョバンナが所帯を持ったころやっと当局から飛行便の割り当てが届く。アントニオはミラノの駅に着くとジョバンナに電話するが向こうの事情を知り会わずに帰ろうとする。だがウィーン行きの列車がストで休止となっていた。アントニオが駅前で途方にくれていると娼婦が声をかけて来る。泊まるところがないアントニオは娼婦の家に行くがやはりジョバンナに電話をかけてしまう。住所を聞いたアントニオは嵐の中タクシーでアパートに向かう。ジョバンナはアパートに入れてくれてアントニオの言い分を聞いたがやはり納得できないようだ。二人で逃げようとアントニオが言うが子供を犠牲にできないとジョバンナは断った。ロシア土産の襟巻きを置いて翌日の列車でアントニオは帰って行った。

  途中からは完全にメロドラマだがヘンリー・マンシーニの音楽が今回はとても冴えている。人間の業と理性のバランスがテーマのようだ。エンドロールにこれらは架空の人物、出来事であると書いてあった。ソ連で敵の兵士だった男が市民生活を送れるというのは変ですぐにバレてシベリアかカザフ送りになるのが相場ではと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画 結婚の夜 (1957)

  銀座のデパートに勤めている敦夫(小泉博)は驚くほどの女たらしである。次々と持ち込まれる見合い話も敦夫の女性関係を調べ向こうが断って来るケースがほとんどである。ある日時計の修理にやって来た長い髪の美女が気になった敦夫は持ち前の軽いフットワークで彼女と恋人同士になる。

  彼女は蓮子と云いアルバイトをしながら洋裁学校に通っている。卒業した暁には親に金を出してもらい店を持つのだと言う。彼女のアルバイトについて敦夫が問いただすと何故か口を濁す蓮子であるがいかがわしものでは無いと言う。敦夫は深く追求はしなかったが後でこれが敦夫を恐怖のどん底に突き落とすのである。

  彼女と体の関係を持った敦夫はそろそろ飽きて来たのか彼女からのプロポーズも適当に聞き流し新しい見合い話の方を進めていた。今度は先方も乗り気であり急遽結婚式が執り行われる事となる。神前の式を挙げ三々九度が行われる。御神酒を注ぐ巫女の顔を見ると無表情の蓮子が目の前に立っていた。震える手で酒に口をつける敦夫だが酒に毒は入ってはいなかった。この辺では観客も爆笑したのでは無いだろうか。

  話はいよいよサイコホラーの様相を呈して来る。二等列車に乗り温泉地に向かう新婚の二人だが向かいの座席にやって来て座ったのは蓮子であった。何も言わずじっと見つめる蓮子。居たたまれなくなった敦夫はトイレに立ち蓮子を手招きする。デッキで二人は口論となり突き飛ばされた蓮子は線路に落ちていった。何食わぬ顔で座席に戻った敦夫は窓の外に蓮子の幽霊が飛んでいるのを見る。

  ホテルに着きラジオを聴いている敦夫。線路で女性の死体が発見され女性の手にはボタンが残っていたとニュースで報じられる。ガタガタと震える敦夫の元に一風呂浴びた妻が部屋に帰って来た。妻の顔が蓮子に見えた敦夫は後ずさりして窓から下へと転落死するのである。

  当時の世相を題材にしたホラーだが小泉博といえばクイズグランプリの司会でおなじみだった人なので昔はこんなプレイボーイだったのかと意外に感じた映画だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東洋文庫 アラビアンナイト別巻 アラジンとアリババ (2)

  アラビアンナイトには定本がなくいくつかのアラビア語の写本があるだけでそれには282夜しかない。アラジンもアリババもシンドバッドも後世に付け加えられたものである。

 

アリババと四十人の盗賊たちの物語

  アリババには裕福な家の娘と結婚したカシムという兄がいるがアリババはというと普通の娘と結婚したのでだんだん生活が苦しくなっていった。そこでアリババは山で薪をとって生計を立てる事にした。わずかな現金収入を得て安定した生活を営んでいたアリババに幸運が訪れる。ある日のことアリババが山で木を切っていると盗賊の一団がやって来て洞窟の扉を開けて入って行くのを目撃する。その時の呪文を覚えておいたアリババは盗賊たちが去った後洞窟に入り財宝を見つけるのである。その日は金目のものを運べるだけ運んで帰って行った。

  驚いた妻はアリババから話を聞くとたいそう喜んで金貨がどのくらいあるか調べてから土に埋めて隠そうと考え、よせばいいのにカシムの家から枡を借りて来る。怪しんだカシムの妻は枡の底に蜜蝋を塗っていたのでそこに一枚の金貨が付いて返ってきた。カシムの妻は夜も眠れないほど妬んで悶々とする。その夜カシムにこの事を話すとカシムは自分もその財宝が欲しくなりアリババから呪文を聞き出して翌日山へ入って行った。洞窟の中に入りいざ帰ろうとすると開け胡麻という呪文が出てこない。とうとう盗賊に見つかってカシムはバラバラ死体にされる。翌日アリババが洞窟を見に行くと入口のところに兄のバラバラ死体を発見するのである。

  この後はアリババと智慧者の女奴隷マルジャーナが巧妙な隠蔽工作を行い、またアリババたちの命を奪おうとする盗賊の裏をかき壊滅させるまでのストーリーが展開する。皆さんも子供に読み聞かせた絵本でこのストーリーは十分承知しているのでは無いだろうか。訳文は前嶋信次氏によるもので最上質の読み心地を味わいながら読了できた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Nutube 使用イコライザー (5)

  ビートルズを聴いてみた。LPはこつこつと集めた物。マジカルミステリーのEPは持っているのであと4枚足りない。

 

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   昔、真空管ステレオで聴いていた頃の音を透明化し、立体感はそのままでコクと旨味を加えて、閃光の煌めきを感じるといったところだ。カウベルがそこにある様に聴こえ、オーケストレーションは蜜の様な甘さも出る。

 

 

東洋文庫 アラビアンナイト別巻 アラジンとアリババ

アッラー・ディーンと魔法のランプの物語

  アッラー・ディーンは仕立て屋の息子で、父の死後母と貧乏に暮らして居た。アッラー・ディーンは決して良い子では無くろくでなしだった。ある日西方から来た悪いマグリブ人がアッラー・ディーンを見つけ自分は叔父だと言いくるめ城外に連れ出す。そこには魔法で封印された地下の貯蔵庫がありアッラー・ディーンだけが入れることになっていた。アッラー・ディーンは言われた通り古いランプと果実の様に木にぶら下がっている宝石を懐に入れ、いざ出ようとすると後一歩のところで段差を超えられない。怒ったマグリブ人はアッラー・ディーンを閉じ込めて帰ってしまった。

  しかしマグリブ人に貰った指輪の魔力で地上に出る事が出来たアッラー・ディーンは家に帰りランプの凄い魔力に気付く。アッラー・ディーンは出て来た魔人に命じて豪華な食事を用意させ高価な食器を市場で換金してしばらく暮らして居た。ある時アッラー・ディーンはスルタンの姫君の姿を盗み見て恋に落ちる。母親と共同してスルタンに超豪華な贈り物を贈りまんまと姫君と結婚する事に成功する。魔法をフルに使って超豪華な宮殿も建て姫君と何不自由のない暮らしを送る毎日だった。ところが復讐の鬼と化したマグリブ人が再びやって来て巧妙な奸計でまんまとランプを奪う事に成功する。新しいランプを作らせて古いランプと交換したのである。
  ランプを奪ったマグリブ人は魔力で宮殿ごと北アフリカの地へ飛ばしてしまい何も知らないアッラー・ディーンは窮地に陥る事になる。なんとか斬首を逃れたアッラー・ディーンは指輪の魔力で宮殿の場所を探り当て忍び込んだのち奸計を用いてマグリブ人の首をはねる。再び魔力を得たアッラー・ディーンは宮殿を元の場所に戻し暫く幸せに暮らしていた。

  今度はマグリブ人の弟が復讐に燃えてやって来る。聖女の姿をして宮殿に潜り込みアッラー・ディーンを殺そうとするが返り討ちにされ今度こそアッラー・ディーンは栄華を極めた一生を送るのである。

  敬虔なイスラム教徒のアッラー・ディーンが絵に描いたような欲望を満たす物語である。物語に出て来る数々の豪奢な財宝、女人、奴隷、建築、工芸などはスルタンや王族が求め実際に手にしてきた物の極限の理想を表している。アラブ世界でも身分の違いは重視されるが儒教圏ほどでは無く、この物語の様に財力でひっくり返るという自由さがあるのである。