カバンに入れて持ち運べる上條アンプ(1)

考えてみると上條アンプはレアアイテムであると言える。持ち運べると便利だ。

Lixada社製の48V、8.3Aのスイッチング電源を購入する。ファンが付いていて2600円とお買い得だった。2台必要だ。

±電源を作りまず上條式無帰還アンプに接続し調整する。

特に問題は無いようだ。スペクトルを見ると特に見えるノイズは無く優秀。出力を上げて行くと15Wくらいからスペクトルが崩れてくるようだ。

メインシステムで聴いてみた。

リファレンス機と遜色ない音で鳴っている。

東洋文庫 騎馬民族史 1

これに出てくるどの民族も似たり寄ったりの生活様式、風俗を持つ。もちろん匈奴などは典型的なそれを有している。今回は渤海国に関係ありそうな靺鞨について読んでおこう。

《隋書靺鞨伝

靺鞨は高麗(高句麗)の北に在り、邑落にはみな酋長がいるが、統括するものはない。凡そ七種あって、その一は粟末部と号し、精兵数千がおり、驍勇の者が多く、つねに高麗に寇する。その二は伯咄部といい、粟末の北に在り、精兵七千がいる。その三は安車骨部といい、伯咄の東北に在る。その四は払涅部といい、伯咄の東に在る。その五は号室部といい、払涅の東に在る。その六は黒水部といい、安車骨の西北に在る。その七は白山部といい、粟末の東南に在る。精兵はいずれも三千を超えない。そして黒水部がもっとも勁健である。

払涅より東は、矢はみな石鏃であって、[そこは]すなわち古の粛慎氏の地である。[靺鞨人が]居住する所は多く山川に沿っており、首領を大莫弗瞞咄といい、東夷の中での強国である。徒太山[長白山]という山があり、習俗として甚だこれを敬畏する。山上に熊・羆・豹・狼がいるが、みな人に危害を与えず、また人も敢えて殺さない。土地は卑湿で土を堤のように築き、穴を掘って居住し、入口を上に向かって開き梯で出入りする。相ともに耦耕し、土地には粟・麦・穄が多くとれる。水気は塩辛く、塩が樹木の表皮の上にできる。その家畜としては豚が多い。米を噛んで酒をつくり、これを飲めば酔う。婦人は布を着男子は豚や犬の皮を着る。人尿で手や顔を洗う習俗があり、諸夷のなかでは最も不潔である。その風俗は淫らで嫉妬深い。妻が外で姦淫し、誰かがその夫に告げると、夫は無造作に妻を殺し、殺してから後悔し、必ず告げた者を殺す。これにより姦淫のことはついに暴露しなくなった。人はみな射猟を生業とする。角弓の長さは三尺、箭の長さは一尺二寸である。常に七、八月に毒薬を造り、矢につけて禽獣を射るが、中れば立ちどころに死ぬ。 》

何でこんなことが分かったのだろうと思うが、来訪した使者からの聞き取り調査や、現地潜入ルポ、或いは噂話だろうか。この後に外交関係の記述があるが省略する。

カフカ 「城」 (1926)

新潮文庫版をもう何ヶ月も前から読み進んでいるが、いま九割がた読み終わっている。どうも前半は退廃した村と主人公の測量技師との間で起こる修羅場となっており、消防団のエピソードが出てきてストーリーの芯のようなものが見えてくる。要するにバルナバスの家は売春宿であり村人から軽蔑されているのだ。そんなことはちっとも知らない測量技師は夜バルナバスの家に長居したおかげで折角婚約したフリーダに逃げられる。

夜中の縉紳館での陳情の場面である。ビュルゲルはフリードリヒの秘書である。

《「そいつは残念でしたな」と、ビュルゲルは言った。「いやいや、あなたがほかの部屋へ呼ばれていらっしゃるということではなく、ドアをおまちがえになったということがですよ。と、言いますのは、わたしはいったん起されると、もう二度と眠れませんのでね。だけど、ちっとも気になさるにはおよびませんよ。これは、わたしの個人的な悩みにすぎませんからね。実際、この家のドアはどうして錠がついてないのでしょうな。むろん、それなりの理由はあるのです。秘書のドアはいつも開いていなくてはならぬという故事から来ているんですよ。しかし、何もそう言葉どおりに解することもないでしょうにね」》

シュールな笑いがこみ上げてくるところである。

《なんといったって、寝室でいちばん大事なものは、ベッドですからねえ!ああ、のびのびと手足をのばして、ぐっすりと眠れる人でしたらね。このベッドは、よく眠れる人にはほんとうに重宝がられることでしょう。しかし、たえず疲れていて眠れないわたしにとっても、ありがたいベッドですな。わたしは、一日の大部分をベッドのなかですごすのです。交換文書の処理もここですれば、陳情者との面会もここでやります。なかなか調子よくいくもんですよ。もちろん、陳情者が腰をかける場所はありませんが、それくらいのことは我慢してくれます。連中にしても、自分たちが立っていて、調書をとる人間が居心地よくしてくれているほうが、よい場所にすわって相手からどなりつけられるよりも、気持ちがよいでしょうからね。》

奇人変人が登場した。安部公房の小説と同じ肌触りだ。まあカフカの方が先駆者ではあるが。

フリーダには逃げられ、用務員は首になり惨めな状況に陥った測量技師だがそれでも個別のオファーには事欠かない。というところで小説は中断されている。

パルムの僧院のように貴族階級ではややこしい話がぐるぐる回り、村社会ではこんな話がぐるぐる回っていて交わることがないのがヨーロッパである。この地域では官僚組織が発達していて秘書が唯一の接点となっている。測量技師は異質な存在であり界面活性剤のようなものだろう。本小説の主題は「閉塞した社会における異質な存在=カフカ」である。

上條式SITシングルアンプ

連休中に上條式SITシングルアンプのニューヴァージョンにトライした。

改造前のアンプの動作を見ておく。

アイドリング1216mA、DCオフセット7.6mVである。 アイドリング1081mA、DCオフセット2.2mVである。

K180の替わりにTHF-51Sを取り付ける。

念のため足の識別をしておいた。細い足がゲートである。

調整は不要でこのような動作になった。

アイドリング1219mA、DCオフセット3.7mVである。

アイドリング1069mA、DCオフセット1.6mVである。

完成したところ

メインシステムで音質確認を行った。

高域は無論よく伸びており非常に繊細、低域もガッツがある。上條式の大傑作としてお勧めできる。

LoーD式ノンスイッチングアンプの製作(5)

小さい方の基板をパワーアンプ III に組み込んでMOS FET アンプを完成させた。

アイドリング130mA、DCオフセット10.8mVである。

アイドリング86mA、DCオフセット13.8mVである。

終段のゲートの入力抵抗を220Ωに変更して高域を改善している。

音質を比べると石のせいか上條式よりナチュラルであると言える。

上條式ノンスイッチングアンプ(6)

電源オン時のミューティング回路を追加する。部品はこれだけである。

追加完了。

メインシステムで監視しながら鳴らしている。

高域の繊細さは極まりない。低音も凄みがある。