映画 恋する惑星 (1994)

  この映画は米ローリングストーン誌の「90年代の最も素晴らしい映画 TOP100」 で9位にランキングしている。香港の雑居ビル重慶大厦を舞台に二組のカップルが繰り広げるラブコメディである。

  第1話。警官223号は常に失恋相手に電話をかけている。その間に犯人を追いかけ逮捕したりする。未練タラタラなのか警官223号は賞味期限5月1日のパイナップル缶を1ヶ月買い続けるという願掛けの様な事をするが結局失恋しパイナップルを全部食べて気持ち悪くなったというオチである。“その時、彼女との距離は0.1ミリ。57時間後、僕は彼女に恋をした”というキャッチコピーの割には金髪女との関係は全然恋らしく無かった。警官223号が重慶大厦の路地で元気に逮捕劇を繰り広げた。

  第2話。警官663号は不相応にも重慶大厦の部屋に一人で住んでいる。客室乗務員の彼女が去って行ったので少々ボーッとしている。行きつけのバーガーショップの新入り店員のフェイが気になるが仲はなかなか進展しない。フェイは少々変わっていて無愛想でマイペースである。アルバイトでお金を貯めて旅行するのだと言う。いつも大音量で夢のカリフォルニアをかけている。ひょんな事から合鍵を手に入れたフェイは警官663号の部屋に度々侵入し模様替えなどしていた。ある日偶然早く帰ってきた警官663号と部屋で出くわすが適当に言い逃れる。この後二人はデートの約束をするがフェイは現れずどこかに旅立って行った。再会するまでの一年間さぞかし警官663号はモヤモヤしたことであろうと思った。