映画 ランブル・フィッシュ (1983)

主人公のラスティ・ジェームスはハイスクールに通う不良だが映画は学園ものでは無くほとんど街中で撮られている。最初は敵対グループとの乱闘シーンで相手のボス格をボコボコにするが油断した隙に腹部を切られ重傷を負う。ラスティ・ジェームスは伝説のモーターサイクルボーイの弟で皆から一目置かれている。美人の彼女もいる。その晩カリフォルニアに行っていた兄が帰ってきて弟は再会を喜ぶが兄の表情はなんだか虚ろである。兄をつけ回す警官も不気味な言葉を発する。かつて兄は街の不良を率いるリーダーとして名を轟かせたがヤクがはびこる状況でグループは崩壊した。映画の舞台はおそらくオクラホマ州の小都市で時代は1968年ごろである。

話が進むにつれ家庭崩壊の経緯が明らかになってくる。兄が6歳、弟が2歳の時母が出て行き真面目な弁護士だった父が酒浸りになり今は生活保護に落ちぶれている。兄が街を出て行ったのは母を探すためでついに見つけるが母は映画関係者と同棲していたという。兄は相変わらず喧嘩は強かったが弟と交わす言動は後ろ向きで最後は奇行から因縁の警官に射殺された。弟は兄に言われた通りランブル・フィッシュを川に放ち盗んだバイクで海まで行って物語は終わる。

フランシス・フォード・コッポラ監督のこの映画は白黒フィルムで撮られており音楽も映像とシンクロしたりして斬新な感覚がある。日常を撮っているのだがもくもくと煙が湧いて来たりと異世界を感じさせる演出がある。ラスティ・ジェームスは幽体離脱をする。