勝新太郎、高倉健主演の任侠風のドラマだが、主題は一攫千金を夢見る玄造(勝)が刑務所で知り合った錠吉(高倉)と共に、海底に沈むお宝を探すというものだ。一緒についてくる女(梶芽衣子)は吉原の女郎で、上吉の情婦だった女郎の妹である。この玄造が女を足抜けさせてしまったので三人はヤクザから追われることになる。
バルチック艦隊が沈没したという日本海の海岸にやってきた三人は漁船と潜水服を用意して夢に挑むのだが、まあこういう状況ではバッドエンドが予想されるのである。
撮影技術が素晴らしく洗練されていて、絵の構図、発色、クローズアップなどの技法にとても感心した。この撮影陣は光と影とレンズの魔術師と言っても良いだろう。