映画 セブン (1995)

  米ローリングストーン誌の「90年代の最も素晴らしい映画 TOP100」 で56位にランキングしている映画である。ちなみにピアノレッスンは第10位だった。

  腕利きの老刑事サマーセットがあと数日で定年という状況で難事件に挑むのだがこの状況はどこかで観たことがある。映画プレッジ(2001)だった。これはジャックニコルソンの怪演が心に残ったいい映画である。サマーセットが殺人現場に残されたメッセージをキリスト教七つの大罪であると読み解いてあと5回起こると予言する。これも似たような映画か小説が幾つかあると思う。サマーセットがそんなに知的な刑事なのかという違和感もあった。

  若手の刑事ミルズの妻が美人というのもセルピコ(1973)を模したもののようだが、最初の二人の会話からはミルズの方が死ぬのではと思わせる。実は最後の最後で逆だと分かるのだがなんだか釈然としない。

  いよいよサイコパスによる猟奇連続殺人である事が明らかになって来るのだが途中で犯人が出頭して来るという意外な状況になる。犯人の申し出は罠だと警戒されるが刑事はあっさりと承諾して指定された現場に行くことになる。サマーセットが荷物を開けて驚く処は何だかわざとらしい気もする。中身が何であるかは箱の大きさなどで気付くはずである。相棒役のブラッドピッドの演技も少々大げさで心を打つという迄は行かなかった。