映画 告発の時 (2007)

退役軍人のハンク・ディアフィールドはイラク戦争に従軍中の息子マイクから、逃げ出したいという電話を受けることがあったが、しっかりしろとしか言えなかった。時は過ぎてある日の事、ハンクはマイクが帰還中に行方不明になったという連絡を軍から受ける。妻の心配をよそにハンクは車を駆って基地のある街に行き、モーテルに宿泊しながら息子の行方を探し始める。軍関係者は規則通りに処分を検討しているが、探そうというそぶりは見られない。まあよくある事なのだろう。ハンクは警察に掛け合って捜査を依頼するが、管轄外として断られる。権限のないハンクは銀行口座の出金記録を調べることもできず、ストリップバーなどで聞き込みを始めるが目撃者は見つからない。すると郊外の空き地でバラバラの焼死体の一部が発見されマイクであると特定される。これはPTSDによる自殺ではなく殺人事件なのだが、どうも警察はやる気がなく軍警察に丸投げするのである。軍は隠蔽する気満々である。やり手のハンクは女性刑事を巻き込んで 殺人現場を特定し、事件を警察の所轄に戻すと刑事顔負けの手腕を発揮して真相解明に突き進むのである。

実話を元にしたとてもシリアスな話で、みんなぎりぎりのところで踏ん張っているわけで安直なアクションドラマではない。結果もハッピーエンドと言うわけではない。こういう映画が出てくると、いろんな実情を知った米国国民は他所で起こった戦争に再び参戦する事はしないだろうと想像できる。