前略おふくろ様 II 第5回 (1976)

  警察署に連行されたサブはその日は帰してもらい改めて取り調べを受ける事になる。その夜サブは海ちゃんに出て行ってくれないかと切り出した。次の日の早朝魚河岸で秀さんとサブが買い出しをする。お馴染みの課長が訪ねてくる。女将さんが過剰防衛について即席の持論を展開しだすと課長は帰って行った。川波ではこの話題で持ちきりだが女性陣のサブへの評価がむしろ上がっていた。夜アパートに帰ると海ちゃんは出て行っていた。暫し感傷に浸るサブ。だが海ちゃんは隣の部屋に引っ越しており半妻らと宴会をしていた。

  翌日サブは警察署に出頭し取り調べを受ける。意地の悪い刑事に当たり絞られた。怪我をした男は骨折で入院していた。秀さんが見舞いの品を持って行く。引け際に電話があり事件のことで話があると喫茶店に呼び出される。行ってみると強面の男性が四人待っていて病院代50万円を要求された。落ち込んでいるサブを見かねてかすみちゃんが何かあったのと聞いて来る。海ちゃんが30万円持ってきて使ってと言うが父からくすねた金だったので断る。

  次の土曜日サブが10万円程包んで持って行くと相手は怒り出し実家に手紙を書けという。お袋さんに書けと言われ住所を書こうとした時、秀さんが現われる。男とトイレでサシで話した後は男らは大人しく帰って行った。よっぽど恐い話があったのだろう。その後秀さんと屋台のラーメンを食べて帰った。サブは秀さんとの距離が遠のいたと感じる。