J48パラプッシュプル パワー・アンプ (2)

淡々と進んで行くと終段電流とそのバランスを手動で調節できるところまで来る。出力はショートしてあるのでオフセットはゼロである。この状態は無帰還直流メカと言えるかもしれない。

ここから先に進めるとは限らない。クローズドループを作りNFBをかけて挙動を見てみないとなんとも言えないのである。

歪率も簡易電源で測定できた。この石は作りやすさから言うと最右翼に位置する。温度係数が負で、穏やかな挙動を示す。この回路方式(SEPP)は終段コンプリメンタリー回路に比べ電源の影響を受けにくいかわりにオープンゲインを確保するのに工夫が要る。今回はわりとうまくいっているようだ。