小椋佳 『もういいかい まあだだよ』(2021)

 自身の人生を概観したような著書であるが、ユニークな言葉が散りばめられた令和の名著である。

 小椋氏は若い頃から真実を追求し、言葉を磨き続けたクリエーターだけに、その視点は真実を見通しているし、紡ぎ出される言葉に嘘はない。文筆家は書く量が多いのでどうしても嘘が多くなるだろうし、政治家などは嘘しか言わないと思う。

 意外と思われるようなエピソードもあるが、理想の人生を全うしつつある著者の事を知る事ができた。感謝の念でいっぱいである。