ドラマ 消えた箱舟 (1988)

ホームドラマ風に描いたSFであり、今では斬新な感じがする。

 ペットフードを作る会社で管理職を務めるお父さんが、帰り道で若い女性に誘われて、人類が滅亡するのであなたの家族を箱舟に招待したいと言われる。マイホームには妻と一男一女がいて、それぞれ活発に活動している。一方は実存モード、もう一方は日常モードであり、水と油の状況である。お父さんも家族を集めて、箱舟に乗るかどうか相談するのだが、家族も簡単には承諾しない。お父さんが見たという箱舟を見ようと、家族でドライブがてら湖畔に行くのだが、湖上に浮かんでいると言う箱舟はお父さんにしか見えなかったのである。

 結局お父さんだけ乗る状況になったのだが、寸前で乗るのをやめる。会社から連絡を受けた家族は湖畔に駆けつけると、取り残されたお父さんがいた。

 一件落着し日常を取り戻した一家だったが、女性の予言通り雨が降り続いているところで、ドラマは終了する。箱舟は空に舞い上がっていったので、宇宙船なのだろうと思う。