映画 グローリー (1989)

 南北戦争で登場した史上初となる北軍黒人部隊の誕生から壊滅までを、優雅なタッチで描いた映画である。

 指揮官のショー大佐は心優しい青年であり、部隊の訓練や備品の調達を統括したり、前線で指揮を執るという仕事までこなすのはやはり負担が大きすぎたわけだが、最後まで全うした。エピソードを交えながら、洗練された音楽と共に優雅に切れ目なく話は進んでゆき、ジ・エンドとなる。

 アカデミー賞受賞作で、総合的にとてもレベルが高いが、リアリズムの線を狙ったものではなく、明らかに黒人讃美の映画である。