吉田秀和 名曲のたのしみ 2012年1月14日放送分

ラフマニノフ連続放送の11回目)云々。じゃチェロソナタト短調作品19を アレクサンドル・クニャーゼフのチェロ、ニコライ・ルガンスキーのピアノで全曲続けて聴きましょう。〜音楽〜

このCDは2011年発売なので当時出たばかりのCDである。滑らかに進んで行く。寒い朝キーボードを打つかじかんだ手を暖めながら6C33CーBのOTLアンプで聴く音楽はまた格別である。ヴォカリーズのようなメロディーは出てこないがピアノパートには印象的な部分がある。

今聴いたのは云々。この次は管弦楽曲カプリッチョボヘミアン、これは若い作曲家が人気を当て込んで作ったような曲ですね。エフゲニ・スベトラーノフ指揮ロシア国立交響楽団で聴きましょう。〜音楽〜

今聴いた曲は云々。今日はその前にラフマニノフの珍しい室内楽チェロソナタを聴きました。ではまた来週。

(女子アナの声で)名曲のたのしみ、お話は吉田秀和さんでした。

時間が余ったのでピアノ協奏曲2番の第2楽章が静かに流れる。

東洋文庫 ミリンダ王の問い1 インドとギリシアの対決 (紀元前2世紀)

  この書はパーリ語で書かれた仏典であり日本に伝わらなかった処などスッタニパータと良く似ている。アレキサンダー大王の遠征によりバクトリアの地にできたギリシャ人の王国が分裂して北インドに進出し国ができる。その第八代の王がミリンダ王である。ミリンダ王は体力、知力、財力、軍事力に優れ尊者の元を訪れ問いを発しては相手を沈黙させていた。天界はこれを見て天子マーハセーナを人間界に転生させる。こうして生まれたのがナーガセーナである。ナーガセーナは尊者に成長しいよいよミリンダ王と対面する。

  ミリンダ王は尊者に向かって名前を問う。尊者はナーガセーナという名であると答える。しかしナーガセーナは呼称に過ぎず実体では無いと言う。ミリンダ王が疑問を発するとナーガセーナは詭弁のような論説を用いて相手を論破する。正直どういう理屈かよくわからなかった。以後は諸問題についてミリンダ王が問いを発するとナーガセーナは比喩を用いて解答する。仏教の入門書のような仕組みになっている。

 

 

 

据え置き型SITヘッドホンアンプ(2017年版)

       2008年に作ったヘッドホンアンプを負性インピーダンスアンプに改変した。

  元のアンプ

f:id:hohon77:20171227030739j:image

  SIT出力のDCアンプにこのような回路を付加する。

f:id:hohon77:20171227030823g:image

 

f:id:hohon77:20171227030902g:image

   トランス電源用にリプルフィルターが付いている。

f:id:hohon77:20171227030934g:image

f:id:hohon77:20171227031049j:image

 

 f:id:hohon77:20171227031103j:image

    ヘッドホンの低音のかぶりが抑制された理想的なアンプに仕上がっている。この定数だと

Zo = ー10Ωくらいになっているはずである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画 西の魔女が死んだ (2008)

  子育てを終え森に一人で住む英国人女性の元に不登校の孫娘が居候することになった。孫娘のまいは中学生である。ある夏の日に母親に連れられてやってきた。ここでまいは修道尼のような生活を送るのだが少々変わっているのが祖母の母が魔法使いだったという事情である。祖母も少し魔法が使えたと言う。その血を受け継ぐまいは祖母の元で魔法使いの修行を自ら進んで受けようとする。

  修行と言っても時間通り起きて勉強しジャムを作り森を歩くといったものであるが人に溶け込めないまいは近隣の住民とトラブルを起こしてしまう。結局癇癪を起こしたまいの頬を祖母がぶって二人の関係は壊れてしまうのである。不登校の問題は父の単身赴任先に引っ越すことによって解決することになった。その二年後に祖母は亡くなった。

  原作が児童文学なので悪い部分はうまく隠してきれいごとで構成されている。まいが不登校になったのも両親の問題が関係しているだろうし祖母も無料で孫娘の面倒を見るのは嫌だったろうと思う。まいも手に負えないような嫌な子供だったに違いないしどこへ行ってもトラブルを起こしてしまう性格は変わらないはずである。案の定祖母との関係も壊してしまった。こんな環境があったら夢があっていいなという作り話しなんだろうと思う。

 

 

 

 

 

 


前略おふくろ様の彼岸

  この辺まで来ると前略おふくろ様の彼岸が見えて来る。パート1の最終回でサブが想像しているようにかすみちゃんと一緒になり田舎で暮らし子供を持つ。その子供が成長し適齢期になりまた恋愛する。だけど子供は老いた両親が同じように恋愛して一緒になった事などは知らないし思いもよらないような態度である。それがサブには少し淋しいと描写される。

  放映当時は両手に花とは羨ましいと思いながらも年齢が近いサブに自分を投影して観ていたが今は彼岸から観ていることになる。

  子育てが終わるまでの25年を舟に例えてみる。結婚して海原に舟を漕ぎ出し陸地を離れる。もう引き返す事は難しい。幸い何処かの陸地に緊急上陸する事もなく、あえなく沈没する事もなく銀婚を迎えれば其処は向こう岸である。子供はなんとか自立し、夫婦も無事でいる。たくさんの想い出も残っている。舟を出す時に立てた計画が上手く運んだのである。この岸には飛行機で飛んでくることは出来ない。5年とか10年では来れないのである。

  お通夜が明けた朝、かすみちゃんがサブにお茶を入れてくれる。かすみちゃんとの家庭生活を想像したサブの心は彼岸を見つめているはずである。

 

 

 

 

 

 

吉田秀和が語った世界のピアニスト4 2013年8月29日放送分

  チーフプロデューサー西川彰一が担当し過去の試聴室二回分を半分ずつ放送する。

1993年10月31日放送分
  吉田秀和 名曲のたのしみ。今日は10月の最後の日曜なので試聴室の番。それであのうアンドレイ・ガブリーロフの演奏を聴きましょう。彼は西と東を往復しているうちにだんだんタッチが柔らかく、音色が艶やかになって来た。モーリス・ラベルの夜のガスパールアンドレイ・ガブリーロフのピアノソロで聴きましょう。〜音楽〜

  これはよくわかる。音が柔らかく押し寄せてくる。

  次の曲はラベルがまだ音楽学校にいた頃の作品。亡き王女のためのパバーヌ。〜音楽〜

  今度はガブリーロフの演奏でプロコフィエフのバレエの音楽ロミオとジュリエット、これからの抜粋を聴きたいと思います。全部で10曲あるうちの2曲、「街のみんなの踊り」、「少女ジュリエット」。〜音楽〜

  じゃあもう一つプロコフィエフの若い頃の作品で、「4つの小品」の第4曲サジェスチョン ディアボリックこれを聴きましょう。〜音楽〜

2002年8月11日放送分。
  吉田秀和 名曲の楽しみ。今日からは8月いっぱいの3回、試聴室を聴くことにしようと思います。カナダのピアニスト、アンジェラ・ヒューイット。実演も聴いてラベルが面白かったのでこれは是非みなさんに紹介しようと思います。それじゃ、夜のガスパール。〜音楽〜

  男にはとても弾けなそうな音楽の化身かと思える演奏。

  今聴いたのは云々。この時の演奏会の構成について述べる。これから一つラベルのクープランの墓を聴きましょう。これまでの作品と比べると音が簡素になって細かなニュアンスと活力のある曲になっている。〜音楽〜

  今のは云々。まだちょっと時間があるのでラベル特有のパロディーで一つはボロディン風の、一つはシャブリエ風の作品。〜音楽〜

  今日は云々を聴きました。それじゃまた来週、さよなら。

(チーフプロデューサー)来週はディヌ・リパッティクリスティアン・ツィンマーマンのショパンをお送りします。