失われた時を求めて (13)

引き続きレオニ叔母の単調な生活が語られる。日曜日の礼拝の後訪れるユーラリに手渡すお小遣いの事、それに対するフランソワーズの反応、司祭の訪問、ステンドグラスの由来についての話、などが語られる。特にいいなと思ったのは土曜日の昼食に出てくる、《チコリ、特別待遇のオムレツ、過分なご馳走のステーキ》のことである。レオニ叔母は大資産家でフランソワーズは腕利きの家政婦なのである。

Au moment où d’habitude on a encore une heure à vivre avant la détente du repas, on savait que, dans quelques secondes, on allait voir arriver des endives précoces, une omelette de faveur, un bifteck immérité.》

サンザシの咲く頃、音楽家のヴァントゥイユ氏の宅を両親と訪れる機会があった。作曲もしているヴァントゥイユ氏の作品は氏の遠慮により聴く事ができなかった。その夜は長い散歩をして家まで帰った。