映画 拳銃魔 (1950)

 主人公のバートは拳銃を愛好しているが、生き物を撃ったりはしないブッダのような人物である。それがことの成り行きで銀行強盗を生業とするようになった。ブロンド美人の悪い女に捕まったからである。バート自身は慎ましく生きながら、拳銃を愛好するつもりだったのが、結局女の言いなりになってしまったのである。

 この時代からもうカーチェイスや銃撃戦も出てくる。ギャング団の犯罪を連想したが、よく考えるとボニーとクライドという実在の犯罪者が既に同じようなことをやって有名になっていた。

 殺生を禁ずるブッダの教えは、結局それをすると一般の人は心がやられるからだと思う。結局バートも女の行った殺生により心が崩壊した。

 メキシコに逃亡する途中に包囲されることになるが、バートは近づいてきた友人を救うために女に一発発射した。これが機銃掃射を呼び、バートらは最期を迎えることとなる。ボニーとクライドに似ているが、ちょっとひねりのある結末である。