金田式無帰還イコライザー (5)

RAVEL・MELODIES・LIEDER、ディートリッヒ・フィッシャーディスカウ(独唱)、Hartmut Holl (ピアノ)

 

  大枚叩いてもやっぱりどこか音が悪いと言うのが高級オーディオの世界である。長岡式はその点安く済んで良いのだがPRAー2000のフラットアンプが弱点だった様だ。もっさりとして埃っぽい音なのである。ここを回避すると良い音になるので長岡氏は暫くは自作のアッテネータで代用していたがその後アキュフェーズの超高級プリに移行している。僕も最近までLPを聴いて音がいいなと思ったことはあまりなかったのだがDUALGATE MOSFET ラインアンプをシステムに入れてから俄然変身し何を聴いても最高の音と思える様になった。まあ後はコレクションの音源を聴いて行けばオーディオの趣味は完結する。

  さてこの盤に収録されている曲は以下の通りである。

 

暗く果てしない眠り(Un grand sommeil noir
クレマン・マロのエピグラム(2 Épigrammes de Clément Marot)
博物誌(Histories naturelles)
  くじゃく(Le paon)
  こおろぎ(Le grillon)
  白鳥(Le cygne)
  かわせみ(Le martin-pêcheur)
  ほろほろ鳥(La pintade)

5つのギリシア民謡 (Cinq melodies populaire Grecques)
4つの民謡集(Chants populaires)
ロンサール、その魂に寄せて(Ronsard a son ame)
夢 (Reve)

ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ (Don Quichotte a Dulcinee)

 

   題材は面白いがフォーレほどサン=サーンスほどメロディーを作る才能が無かったのが悲しい。マザーグースレベルの曲も混じっている。オーディオ的には楽しい。フィッシャー・ディスカウの円熟の表現力に負けず劣らずイコライザーの表現力も凄いのである。