映画 パピヨン (1973)

革命後のフランスで囚人がフランス領ギアナに送り込まれる場面から始まる。主人公は囚人のパピヨンスティーブ・マックイーン)、ドガダスティン・ホフマン)である。移送中のトラブル、これから入る監獄の恐ろしさが描写されいよいよカイエンヌに到着する。カイエンヌではギロチンの実演が映像化されている。パピヨンは無実の罪のようであるがドガは詐欺犯である。刑務所では過酷な労働が課せられ、懲罰で入れられた独房ではハラスメントを受ける。

生き延びるために体力、精神力、運が必要なストーリーは観るのに辛いものがあるのだがこれも結構辛い。実話だとすれば盛ってある訳だし、創作ではやり放題であるにしろリアリティーは必要になる。このままだと死ぬ可能性が高く、脱獄しても失敗すれば死ぬという状況はパルムの僧院のファブリスと同じである。

パピヨンが吹き矢で撃たれて海に落ち、気がつくと楽園に居て原住民から歓待を受けるというのは運が強いどころではなく不死身だということだ。何故だかわからないが美女によくしてもらい、頼まれて酋長にパピヨンのタトゥーを施すところまでゆく。この後は再び逮捕され独房を出た時はパピヨンは老人になっていた。孤島に送られ一軒家で自活する事になるがそこには既にドガが居た。ここでのんびりと余生を送るのもいいかと思いきやパピヨンはよっぽど娑婆が好きなのか創意工夫して一人で脱出したのである。この時にパピヨンのテーマが流される。聴いたことのある名曲である。