映画 風の谷のナウシカ (1984)

これは原作のストーリーがよく練られていて音楽も気合いが入っている。だがバーンスタインの有名曲が数小節聴こえてきたのはいただけない。

終戦争により人類は滅び人の住めない腐海といくつかの都市国家が残った。トルメキア、ドルクの二大強国と工業都市ペジテである。風の谷は辺境の集落で腐海の瘴気から免れている。風の谷を統治しているのは族長ジルと王女ナウシカで住民は農業を営んでいる。ある日どこからか飛んできた輸送機が虫にやられて谷に墜落した。その機には何でも焼き払うという最終生物兵器巨神兵の胚が載せてあった。トルメキアに輸送中の出来事だった。トルメキアの王女は巨神兵をここで復活させようと軍隊とともに風の谷に乗り込んでくる。ジルは死にナウシカは捕虜となる。だがナウシカをトルメキアに護送中に輸送機が攻撃され墜落する。間一髪ナウシカは小型機で脱出するが森に墜落して地下まで落ちるが生きていた。一方ペジテの住民は王蟲(オーム)という破壊力最高の虫の大群を誘導しトルメキア軍ともども風の谷を全滅させようとしていた。それを知ったナウシカは小型機で飛んで行き王蟲を止めようとする。ナウシカ王蟲と会話ができるという設定である。ナウシカは誘導に使われた子供の王蟲とともに王蟲の大群に立ちふさがるが蹴散らされる。巨神兵は間一髪完成し王蟲の大群に砲を発射する。二発発射され王蟲は焼き払われたと思われたが全然平気でトルメキア軍を壊滅させた。巨神兵は自分で溶けてしまった。どうなることかと思っていると何故か王蟲は大人しくなりナウシカも無事に帰って来たのである。めでたしめでたし。

起こっている事態は修羅なのだがベースが少女漫画になっている。ダニの走査電顕像、サナダ虫がキャラクターデザインに使われている。とても優れた作品だがこの辺りが難点といえば難点だろう。