映画 Candy (1968)

米国で発禁になったテリー・サザーンの小説「Candy」はヴォルテールの小説「カンディード」のパロディであるという。カンディードでは楽天的最善説を信じている若者のカンディードが館を追放されてから世界をぐるっと回って色々な経験をし最後はエーゲ海が見えるささやかな土地で農業をすることにしたという話である。映画Candyでは主人公の美少女Candyがハイスクールを追放になってニューヨークに渡りいろんないかがわしい紳士達に犯されそうになりながら最後にはヒッピーの楽園にたどり着くがそのまま通り過ぎて宇宙に行ってしまったというのが物語の骨組みになっている。

出てくる男が移民の庭師、詩人の大学教授、空軍准将、有名外科医、せむし男、ヨガの導師たちでみんな少しずついかれている。Candyは答えを求めて彼らに従って行くが誰もがCandyの身体が目当てである。最後に現れた謎の修道僧について行くと地下の神殿にたどり着く。神殿は崩壊し修道僧の顔を見ると自分のパパだった。ニューロックが流れ地上の草原には色とりどりの服装をしたヒッピーが集まって自由と平和を楽しんでいた。その中を突っ切るように進むCandyだがとうとう光になって地球を離れ月へ向かう。エンドロールで流れる歌の歌詞から考えるとCandyは銀河へ行ってしまったようだ。