出演陣はハービー・ハンコック、デクスター・ゴードン、ウェイン・ショーターと豪華だったが主役がミュージシャンだったせいか演技にキレのない映画だった。
ある伝説のジャズミュージシャンがパリに渡りしばらく演奏活動したのち、ニューヨークで死去するという、ああ、あの人かという感じの映画である。チャーリー・パーカー、バド・パウエルが当てはまるが、本作はエピソードなどから後者のようである。
さてこの映画ではデクスター・ゴードンが主役だったが、レスター・ヤングに当てはめるには時代が違うし、期待されたビバップの音楽も登場しなかった。音的にはV.S.O.P.クインテットのような音楽が出てくるのである。ハービー・ハンコックがバド・パウエル役をやれば良かったのにと思える映画である。