BSドキュメンタリー テラー / (T)ERROR FBIおとり捜査の現実 前編 (2015)

  ドキュメンタリー隊がサイード・S・トーレスを密着取材する。トーレスはアメリカ東部の町に住み市民生活を送っているがその正体はFBIの情報提供者である。自宅のキッチンで手作りのケーキを作っている。そこへFBIから電話がかかって来る。ピッツバーグで仕事があると言う。成功すれば20万ドルが報酬として支払われると言う。前回の仕事では失敗している。この取材はFBIには内緒である。ピッツバーグのアジトに着くと市内の地図に顔写真を貼って行く。彼らはイスラム教徒の留学生である。彼らはターゲットと呼ばれている。いわゆるおとり捜査の対象である。

  昼時喫茶店でエージェントと打ち合わせをする。カリファという男の写真を渡される。町を歩いているとカリファを見つける。トーレスは挨拶をして友達になる。カリファはユーチューブに動画をアップしている。自分はピッツバーグに住み沈黙の聖戦をしていると言う。フェイスブックで反政府的な自分の主張を述べている。とても目立つ男だ。

  エージェントから13時に会おうと呼び出しがある。カリファの電話は盗聴されている。今日の仕事はカリファの追跡である。トーレスは1967年にニューヨークのハーレムでブラックパンサー党に入り活動していた。その後70年代の初めにイスラム教徒になる。今日はモスクに入り録音する。カリファはモスクでは嫌われ者のようである。いよいよカリファに直に接触し話を聞くと言う。

  タリク・シャーがFBIのおとり捜査で逮捕された事件にトーレスが関与している。トーレスがタリクを口説いてアルカイダに接近させたのだ。今回トーレスはカリファをテロリスト養成キャンプに誘導しようとしている。だがなかなか食い付いてこない。トーレスイスラム教の良いところについて語る。トーレスはアクタワ・モスクの仲間たちと売人撲滅の運動を行った。結局タリクの事件でトーレスは証人喚問されている。

  トーレスは今の報酬に不満を持っている。今の生活は多くのものを犠牲にしていると言う。昔の活動について語る。仲間とロビンフッドばりに盗みを働いてたと言う。だがついに逮捕される。その時20年の刑の交換条件としてFBIの情報提供者になったのである。9.11事件の後専従として雇われることになる。カリファの案件は雲行きがあやしい。取材班が今度はカリファに取材を申し込む。(後編に続く)