吉田秀和 名曲のたのしみ 2012年4月7日放送分

今日はラフマニノフのピアノ協奏曲第三番ニ短調作品30これを聴きましょう。これはある意味彼の創造の頂点に立つ音楽ではないでしょうか。ラフマニノフはピアノの稀代の名手であると共に未曾有の発展を遂げた楽器としてのピアノ、これを使った名手としての大きな役割を担っていました。19世紀のショパン、リスト二人の天才の後をつないで行く使命感というものが彼の心の中に潜んでいたんじゃ無いかと僕は思うんですけどね。1906〜7年にかけて彼はシンフォニー第2番を書いた、1909年死の島を書いた。同じ年の夏にこのピアノ協奏曲を書いた。この当時がラフマニノフの創造力の高まりのクライマックスと言ってもいいんじゃ無いかと思うんですよ。ま、これ聴きましょう。マルタ・アルゲリッチのピアノ独奏、ベルリン放送交響楽団リッカルド・シャイーが指揮した演奏で全曲続けて聴きましょう。〜音楽〜

今聴いたのは云々。同じ曲を今度は作曲家ラフマニノフソリストを務めている演奏で聴いてみましょう。アルゲリッチのは気分が乗るとテンポがどんどん速くなってしまうような天衣無縫の演奏でしたけどもラフマニノフの演奏はもっと冷静で控えめな態度が目につきます。終楽章をユージン・オーマンディフィラデルフィアオーケストラが伴奏を務めています。〜音楽〜

今日は云々を聴きました。じゃまた来週さよなら。