ふぞろいの林檎たち 第四回

   夜の看護婦寮。実が電話してくる。晴江に会おうと誘うが晴江は断った。良雄ならまだしも実は論外のようだ。嫁の幸子は退院した後もこき使われている。正義感の強い良雄はそう仕向けている母親に意見するが母親は怒り出す。その時夏江が現れる。良雄は嬉しい。夏江は良雄に訪ねてきてくれてありがとうと言う。自分が鈍感になってゆくのが怖いと言い風俗を辞めたいと言う。ドキドキする普通のきれいな恋愛をしたいと言って良雄に抱きつくが相手が良雄ではダメという。チャンスと思わせてこれはひどい。だがこれは女の真実をよく洞察している。  
 
   健一の就職活動が出てくる。中小企業に内定するが一流企業からも誘いがくる。警備員のバイトで知り合った幹部の引きによるものだった。健一は会議にかけられる。長身とルックスは評価されたが上層部からは怪訝な顔をされた。健一はすでに内定があるからと断ったが周りからは説得される。いちばん効いたのが陽子のアドバイスだった。

   良雄と晴江との仲は行き違いがあって進展しない。健一の実家が出てくる。仲違いをしている父親に就職内定の電話をした。会社名を聞き父親の態度がコロッと変わる様子が描かれる。