映画 いま、会いに行きます (2004)

2004年興行収入48億で第2位である。

母と死別した息子とその父親のファンタジーを含む物語である。息子が18歳になった誕生日の朝、亡き母からのケーキが届く。高校の同級生だった澪(竹内結子)と巧(中村獅童)は紆余曲折を経て二十歳で結婚する。二人の間に生まれたのが佑司(武井証)である。巧は脳の持病があるが司法書士事務所に勤めている。見始めて数十分はなかなか物語の中へ入って行けないものである。最初は設定なのだから仕方がない。未来を知っていた母は自分がいなくなる事と雨の時期に一度だけ復活する事を絵本に書いて残す。母はやがて死に父と子と二人で暮らしていたが、佑司はこの絵本を読んで母がもうじき帰ってくる事を信じている。梅雨の始まったある日母がびしょ濡れで座っている。予言通り帰って来たのだ。巧は驚きながらも三人の生活を楽しみ昔を回想する。梅雨が明けると母はあの世に帰って行った。

恋愛ものとしてみると誠に他愛のない話に見えるが母を亡くした子が持ち得るファンタジーとしては良く出来ているのではないかと思った。そのための絵本が外国にはいくつかある。