1994年の配給収入一位で26億3000万である。二位のゴジラVSメカゴジラ 18億7000万は今回見ない。
多摩丘陵の大規模な開発が始まった頃の危機に瀕した狸の反乱を描くお伽話である。山を削り森林を更地にして人口30万のベッドタウンが作られる。縄張り争いしていた狸の集団は一致団結して工事を妨害する。人間をばかして混乱を生じさせる。そのため現場の人が3名死亡する。ここまで来るとテロになるし人間にもだんだん感づかれてくる。狸達もやや日和った状況の下四国と佐渡から招聘した長老が到着しいよいよ妖怪パレード大作戦を決行する。大いに世間を騒がせたが多摩ワンダーランドがやった事と報道され鎮静化する。この作戦で長老が殉死したが阿弥陀仏が西方浄土から雲のタクシーに乗って迎えに来た。
狸達は失望するが狐が間に入って狸が多摩ワンダーランドに就職する誘いが来る。集会では犯行声明を出すか、テロに走るか、もう一度妖怪大作戦をやるかで意見が分かれていた。だが結局多摩ワンダーランドの社長をだまして1億円を強奪し多摩狸の逃走資金に充てる。一方別のグループと機動隊が衝突する。テレビ局もやって来て狸さん出てこいと呼びかける。狸達はカメラの前で犯行声明と森の存続を訴えた。だが工事は続き緑地は一部残ったが多摩ニュータウンは完成した。
狸達はついに人間達に敗れたのである。並みの狸達は宝船に乗って騒ぎながら何処かへ去って行った。妖術が使える狸は多摩に残ったと言う。残った狸は最後の妖術を行い多摩丘陵の原風景を再現して物語は終わる。
後日談 多摩を出た狸はまだ自然が残る町田へ行き、変化できる狸は人間社会に入って行った。目の下に隈ができ栄養ドリンクを飲んでいる会社員をみかけたらそれは狸かもしれない。