反戦運動家の8人がFBI事務所に忍び込んで書類を盗んで逮捕されるという事件が起こる。これをヒントにビルを中心としたメンバーが計画を立てる。FBIの小規模な事務所に狙いをつけ秘密書類を盗み出し報道機関に送るのである。キースは錠前の開け方を研修し下見もする。女性のホニーは事務員として応募する名目で事務所を訪れ内部を観察する。1971年3月8日モハメド・アリとフレイジャーのタイトルマッチが行われる。委員会はこの日を決行日に選ぶ。その夜はみんなテレビに釘付けになるからである。
当夜メンバーは鍵を開けたのちトランクを持って侵入し書類を詰め込み車で逃走した。書類には違法性が認められる監視の事案が記録されていた。コピーを取りワシントンポスト紙に郵送する。FBIはこの書類は本物だから公表するなという反応を示したがどうも報道機関を甘く見ていたようだ。ワシントンポスト紙はこれを記事にして発表する事を決断する。
フーバー長官は激昂し窃盗の実行犯を見つけようとするが上手く行かない。ゼロックス社が協力しコピー機の特定が進む。幸いメンバーに捜査の手が及ぶことはなかった。この後のカムデンの徴兵委員会の侵入事件でボブとキースは逮捕されたが口を割らず裁判でも無罪を獲得した。以後はメンバーは平和に暮らすことができた。
NBCレポーターのカール・スターンがこの書類の一部を入手し司法省に情報開示を求めると衝撃的な事実が浮かび上がった。コインテルプロという文書である。これは1956年から始まった共産主義勢力を弱体化するプログラムで公開された文書は様々な工作が行われた事を示している。キング牧師の死の直前にも工作が行われていた。
メンバーが終身刑を覚悟して行ったこの行為がベトナム戦争の終結を早めFBIの不正行為に対する制限をもたらしたことは間違いない。だが今はどうだろうか。911テロ事件以降また以前の状況に戻りつつあるという。