仕事の少ない酒浸りの弁護士を演じるのがポールニューマンで、彼がやりたいようにやるという話だった。まず仲間の弁護士のアドバイスを無視し、クライアントの意向も聞かず、相手側からの好条件の示談を蹴って、公判へと突き進んだのである。
勝算はあるような無いような、けれど絶対無理というほどではない。公判が迫る中、頼みの証人は雲隠れし、代わりに連れてきた医師は証言で躓いた。だが、やっと探し出した看護師の証言から、なんとか逆転し勝訴したのである。論戦では負けだったけれど、市民からなる陪審員の判断により正義が勝ったという話である。
ポール・ニューマンの演技は評判ほどではなく、駄目な部分と誠実な部分の二面性の表現が今ひとつと感じられた。