映画 いつも二人で (1967)

   イギリス人建築家マークと美人妻ジョアンナがフランス南部を車で旅をする。仕事で成功したマークは白いベンツSLを駆りエアフェリーでフランスに入り顧客のレセプションに妻と出席するという設定だ。ヘンリーマンシーニの音楽が花を添える。

  既に二人の仲は冷え切っており道中は売り言葉に買い言葉の喧嘩が展開される。全然楽しくない旅だが新婚当初はこうでは無かった。中古のMGで車のトラブルに見舞われながら南部フランスを旅した楽しい思い出がある。最後は車のエンジンが火を噴き炎上したがそのお蔭で金持ちの顧客をつかむ事ができた。

  二人の馴れ初めはマークが学生時代に南仏をヒッチハイク中にグリークラブの女性集団と一緒になった事に始まる。その中の一人がジョアンナだった。ジョアンナの方が積極的でマークは嫌がっていたが巧妙にマークにプロポーズさせる。マークがうっかり者で世話を焼くジョアンナという構図である。

マークの元カノの金持ち夫婦に誘われフォードのステーションワゴンで南仏を旅行する。相手夫婦にはわがままな娘がいてみんなを引っ掻き回す。この時二人は新婚だったがこの旅行がきっかけで子供を作ろうと思うようになった。

  旅先には古城のある湖やゴシック様式の教会があり陽光溢れる自然もあった。映画は各時代の旅をバラバラにして同じポイントで切れ目無くつなげるという構成になっているのでとてもわかりにくい。

  いよいよレセプションが終わり次の仕事のあるローマへ向かう。二人は道中なんとか仲直りする。だがキスを交わしBITCH!BASTARD!と呼び合って終わる。ハッピーエンドなのか微妙なところである。