映画 奇跡の丘 (1964)

パゾリーニ監督の独特の演出によるマタイによる福音書の実写化である。旧約聖書を映画化した天地創造(1966)はこの前見たがそれなりにちゃんとしたものだった。この映画はイエス・キリストの一生が描かれるので聖書物語の後半部分と言ってもいいだろう。

 説明はほとんどないに等しいが、よく知られたエピソードが忠実に順番に出てくるので知識があればあの女性が預言者エレミアだとわかる。ただキリストが処刑されて悲しんでいたのが年をとったマリアなのかよくわからなかった。

 音楽はいろんなジャンルが結構投入されていた。これには違和感もある。映画そのものは可もなく不可もなしといったところだろうか。