主人公の私立探偵フィリップ・マーロウは意外にも初老の男だったがロサンゼルスの街でしょぼい仕事をこなしていた。レイモンド・チャンドラーの原作を忠実に再現したこの映画はのっけから娯楽作品である事を主張する。ネオンサインとけだるいジャズの音楽、タバコをくわえてしぶい独白をするマーロウもなんだかけだるい印象である。
刑務所から出所した大男の元恋人を探す依頼を受けたマーロウは独特の嗅覚を発揮して核心に迫って行くが依頼された瞬間から依頼主を消そうとする黒い力が動き始める。相当やばい案件なのだ。マーロウは色男なので色男が好きな女性が寄ってきて手助けをしてくれる。次々と関係者が死亡するがマーロウは無傷である。
元恋人は結局金持ちの老人と結婚して名前を変えていたという話らしい。大男が元恋人に再会した時はもうマーロウと寝た後だったというオチがある。マーロウと市警のひんやりとした関係も垣間見えているが最後は市警の協力で無事事件が解決するのである。