映画 ブラック・ライダー (1972)

冒頭の社会派風のスクリプトから歴史の暗黒面を映し出した映画かと思って見ていると割と娯楽映画になっていて拍子抜けした。

解放された南部の黒人たちが馬車隊で西部を目指す。移住の請負人が元軍曹のバックであるが農場に雇われた白人グループによる襲撃が後を絶たない。馬車隊をコロラドまで送り届けるのが今回のバックの使命である。途中から仲間になった調子者の牧師のルサフォードとともに襲撃をかわしながら進んで行く。

先住民の居留地を通る時は掟を守り酋長の妻と交渉し通行料を払ったりする。バックには美しい妻がいて今回はバックとともに西へ逃げるという展開になる。バックと牧師は白人グループのボスをぶっ殺し、銀行強盗まで行う羽目になる。結局のところ追いかけてくる白人グループと銃撃戦になるが二人とも撃たれて倒れる。だが先住民の加勢もあり馬車隊はなんとか無事にコロラドに着きハッピーエンドとなる。

音楽も良いし銃撃戦が好きな人には楽しめるだろう。バックの妻と酋長がそれぞれ持論を述べる場面がある。これは登場人物による世界観の表明ということになり芸術映画ではタブーとされるやりかたである。