吉田秀和 名曲のたのしみ 1994.11.20放送分 NHK FM

  当時腰を据えて聴く事はなくてカセットに録音しておいたものである。この番組は聴いて楽しいと言うようなものでは無い。今なら秋の夜長に聴くのもいいなと思える。

  <ドビュッシー その音楽と生涯>晩年の歌曲「マラルメの3つの詩」について標題を述べ詩の一部を朗読する。いつもの如く表情記号、拍子について詳述する。ソプラノ独唱エリー・アメリンク、ピアノ ドルトン・ボールドウィンの演奏で聴く。〜音楽(7’15”)〜

  ラヴェルマラルメの3つの詩から」ついでと言っては何だがラベルもこの詩で書いているという事で紹介された。ソプラノ独唱フェリシティ・ロット、ブラッソン指揮パリ管弦楽団室内アンサンブルによる演奏。まあ楽想が全く違うけれどドビュッシーの方はフォーレに近い。ラベルの方は現代音楽みたいだ。〜音楽(8’45”)〜

  「6つの碑文(古代墓碑銘)」標題と表情記号をずらずらと述べて行く。連弾曲である。ミッシェル・ベロフ、ジャン・フィリップ・コラールの演奏で聴く。〜音楽(14’15”)〜
親しみやすい音楽。前奏曲集第1巻の辺りの曲想に近いものがある。

  「白と黒で」3つの小品からなりドビュッシーの連弾曲では最高の出来と一般的に言われていると吉田秀和は言及する。標題の引用元について述べている。マルタ・アルゲリッチ、スティーブン・ビショップ・コワセヴィチの演奏。〜音楽(15’30”)〜

  聴いてみると大変華やかで色彩的なピアニズムが現れていると言える。

  今日紹介した曲を述べて、「ではまた。」と言い締めくくった。牧神の午後への前奏曲が短く流れて終了。