今日はラフマニノフの連続放送の21回目の放送になりますね。ラフマニノフはピアノソナタとなると二曲しか書いていません。そのうち第一番は1907年という若い時のもので今ではほとんど演奏される機会のないものですねえ。それに対してもう一曲の第2番の方は作曲家自身によって初演された時から評判が良くて彼の代表の作として今でも時折演奏されてます。とはいえこの曲はピアノコンチェルトと同じように演奏技巧の上で大変難しく、しかも彼が良く見せたような繰り返しの多い長い音楽になっていましてその点から余程上手な人が弾くんじゃないと演奏会で取り上げられる事もないし、取り上げられたとしてもお終いまで同じように注意して聴くことの難しい。ラフマニノフもその点は自分でも認めていたと見えて後彼がアメリカに移住した1931年にやたらと難しい箇所やそれから繰り返しがクダクダとある所、全部で120小節という長い所をどうもカットしてしまいました。今日僕はまずそれによってラフマニノフの最後のしっかりした意地の表れですから原典版を皆様方と一緒に聴こうと思います。演奏しているのはアシュケナージ、作品36変ロ短調ピアノソナタ第2番、聴きましょう。〜音楽〜
今のは云々。次にさっき申し上げたようにラフマニノフが大幅にカットした版、改訂版と言いますかね。それでもってアレクセイ・ワイセンベルクが弾いたものを聴くことにいたしましょう。〜音楽〜
今聴いたのは云々。最後に改訂版はカットし過ぎだと言ってラフマニノフを非常に高く尊敬していたホロビッツが自分の版という物を作りました。これもなかなか面白いんで聴きましょう。〜音楽〜
今日は云々を聴きました。それじゃあ又、さよなら。
名曲のたのしみ、お話しは吉田秀和さんでした。